全仏オープン 2019

全仏オープン2019・男子決勝・ナダル選手対ティーム選手

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2019年全仏オープン男子シングルスは、ベスト4に第一シードから第四シードが勢ぞろいするという、女子とは対照的な勝ち上がりとなりました。そして決勝のカードは昨年2018年と同じく、ナダル選手対ティーム選手の顔合わせです。

 

クレーキング ナダル選手

 2019年全仏オープンの準決勝は、ジョコビッチ選手対ティーム選手、ナダル選手対フェデラー選手と上位4シード選手がまさに順当に勝ち上がっての対戦となりました。2005年に全仏オープンへ19歳で初出場、そして初優勝を飾ったナダル選手、この初出場・初優勝の偉業はレジェンドであるビランデル選手とナダル選手の二人だけが果たしている偉業です。

2005年当時、破竹の勢いで各大会を勝ち進んでいたフェデラー選手は当時23歳、向かうところ敵なしの強さを誇っていました。その全盛時のフェデラー選手が全仏ではどうしてもナダル選手に勝てませんでした。

ナダル選手は初出場以来15年連続出場、その間に敗れたのはわずかに2回、そして棄権が1回で、それ以外はすべて優勝という、とてつもない記録を持っています。しかしそのナダル選手も33歳、多彩な技を華麗にみせるフェデラー選手などに比し、若いころは、フィジカル面の強さや一球でも多く返すという粘り強さで相手が嫌になる試合ぶりをみせていましたので、年齢とともに体力面が落ちると難しくなるのでは、という懸念がありました。

案の定、ヒザや手首など身体のあちこちが傷み始めて、何度も不調に陥り、ナダル選手もここまでか、と思わせましたが、そのたびに不死鳥のごとく、またその前よりもパワーアップして戻ってくるのですから、本当にすごい選手です。

今シーズンも、全豪では決勝進出を果たしますが、ジョコビッチ選手に完敗、クレーシーズンに入ってもベスト4には進出するものの優勝が中々できず、暗雲が漂っていました。しかも若手が相当なパワーアップをしており、特にクレーコートではティーム選手が昨年あたりより更に強くなっている試合ぶりをみせていました。

しかし、全仏前のローマを制覇するなど調子を上げ、今大会も準決勝までで落としたセットはわずかにゴファン選手戦の1セットのみ、順調に決勝まで勝ち上がってきたといってよいでしょう。

 

次のクレーキング ティーム選手

 2年連続で全仏オープン決勝へ勝ち上がったティーム選手は25歳、元々の素質を経験がさらに生かしてくれる年齢です。そしてその試合ぶりも全仏オープン決勝に進出した昨年よりも更に強くなっている印象です。アドコート側からは良く跳ねるサーブをワイドに叩き込み、相手をコート外に押しやってから強烈なショットをオープンコートに決めていきますので、追いついたとしてもティーム選手へのチャンスボールになる確率が高いです。そしてワウリンカ選手などと並び称される美しい片手バックハンドは、ジョコビッチ選手などのバックハンドの名手たちに打つ勝つほどです。そして格段の進歩をみせているドロップショットも武器にしていますので、ナダル選手も相当な苦戦が予想されました。

 そして準決勝では、ここまでグランドスラム3大会連続優勝という、絶好調の第一シード ジョコビッチ選手を破り、大変な自信をつかんでいます。

 

決勝戦の内容

 全仏の女神は、何故ナダル選手に微笑むのか?不思議なめぐり合わせは、ジョコビッチ選手対ティーム選手戦で雨を降らせ、2日間にわたる試合を強いてしまいました。錦織選手しかり、ナダル選手の対戦相手がその前の試合で苦戦、接戦となり、前日も試合をしなければなりませんでした。

 この決勝はティーム選手もその思いがあったでしょうが、何が何でも第一セットを先制する、これがティーム選手勝利への前提条件でした。33歳と25歳、8歳の年齢差があるとはいえ、ナダル選手のフィジカルは計り知れないものがあります。開始からティーム選手はエンジン全開で行かざるをえませんでした。

 そして、ティーム選手が5ゲーム目を見事ブレーク、先制します。このあたりは互角、というよりはティーム選手がナダル選手のウィナー級ボールをよく拾い、やや優勢のようにもみえました。ナダル選手にブレークバックされた3-3のナダル選手サーブでも、ブレークポイントをつかみ、もしや、と思わせたのです。しかしここで、ナダル選手はサーブで切り抜けると、更に徹底的にティーム選手のバックへボールを集めます。ティーム選手もフォア、バックともナダル選手に打ち負けず、ドロップショットも効果的に放っていました。このゲームはこの試合の分岐点でした。ティーム選手の放ったフォアハンドダウンザラインがほんのわずかにアウト、更にナダル選手が磨き上げたサーブとバックハンドでこのゲームをものにします。

 全仏12回優勝、クレーキング ナダル選手はこのわずかに傾いた流れを見逃すことなく、次のティーム選手のサーブに襲いかかります。ここもドロップショット返しや、バックハンドパスなどでブレークに成功し、1セット目の奪取シナリオを見事に実現します。押され気味と思われた中で勝負どころのポイントをものにしたナダル選手、見事です。

 第二セットは互いにサービスをキープしてティーム選手6-5で迎えた第12ゲーム目、ここまでナダル選手サーブに中々付け入るスキを見つけられなかったティーム選手、ワンチャンスをつかみ、ブレークでセット奪取です。

 さあここからか、セットオールで迎えた第三セット、ティーム選手は、ほっとしたわけではないのでしょうが、開始直後のサービスゲームでややパフォーマンスがダウン、ラブゲームで落としてしまいます。そして第三セット始まってからの12ポイントのうち11ポイントをナダル選手が奪い、完全に流れを引き寄せてしまいました。

 こうなってくると、ここまでの連戦の疲労がティーム選手をじわりじわりと襲ってきます。そしてスーパータフなナダル選手、フィジカルだけでなく、メンタルでの疲労を少しでもみせると、一気にたたみかけてきます。ナダル選手は一気に4-0、この一方的な流れは、試合の行方を決定づけてしまいました。

 

次はわからない

6-3、5-7、6-1、6-1、栄冠はナダル選手に輝きました。しかし日程的に不利だったティーム選手が第一、第二セットは互角または押し気味に試合を進めていました。これからティーム選手はまだまだ伸び代がありますし、条件が同等であれば、今回もどうなったかわかりません。ただ、ティーム選手の武器であるアドコートへの跳ねるサーブがナダル選手にとってはフォアハンドになることは、少しマイナス材料です。逆にデュースコートのワイドはナダル選手のバックになるだけに、ジョコビッチ選手がみせるような浅いところへの逃げるサーブなどを武器にすれば、ナダル選手も更に手を焼くでしょう。

 ストローク力はほぼ互角とみていいでしょう。ティーム選手が打ち勝つ場面もありました。次のクレーキングは俺だ!の意気込みで、全仏では無敵といっていいナダル選手を打ち破る日も来ることでしょう。

 

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tamaji

tamaji

テニス歴40年のスポーツ観戦オタクです。テニス以外のスポーツもチェックしています。 その他の趣味はコーラスです。 外国人おもてなしボランティアもやっています。 東京オリンピックのボランティアをやりたいなぁ。

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